上質なホテルライフを楽しむことができるだけでなく、航空各社のマイルを貯める人にもマイルを貯めやすいカードとして人気があるSPGアメックス。
このカードを利用して貯めることができるSPG&マリオットのポイントプログラムであるポイントは、クレジットカードで決済をして貯めたり、SPGグループのホテルに宿泊したりするだけでなく、購入することができます。
しかも、ポイントは航空会社のマイルに交換することができるので「実質マイルの購入が可能」という技が可能になるカードです。
SPG&マリオットポイントの価値は
特典から価値を考える
SPGとマリオットのポイント制度が2018年に統合され、新しくなりました。
では、新ポイントの価値はいかほどなのでしょうか。
新ポイントを利用して宿泊をすると、予約サイトにてポイントでの支払い価格と実費での価格を選択することができます。
例えば 1泊56,000円する部屋がポイントだと50,000ポイント
1泊34,000円する部屋がポイントだと40,000ポイント
このように表示されるので1ポイントの価値がおよそ分かってきます。
平均的には1ポイントが1円前後か
上記の方法で、いろいろなホテルを見ていくと1ポイントが1.3円ぐらいから0.8円ぐらいの相場が多くなります。
ホテル価格が高いほど、ポイント価値が高まる傾向がありますが、平均的にみると「1ポイント=1円程度」と考えておくとよいでしょう。
SPG&マリオットのポイントを購入すると
価格は1,000ポイントが12.5US$
SPG&マリオットのポイントは従来のSPGポイントのように購入することができます。
公式サイト ⇒ https://storefront.points.com/marriott/en-US/buy
購入単価は、1,000ポイント単位で12.5US$
購入上限は、年間(1月から12月)までで50,000ポイントです。
この価格を高いとみるか安いとみるかは、前に計算した1ポイントの価値から算出します。
2019年2月現在、1ドルは約110円。
ここから1,000ポイントの値段を計算すると1,375円。
実際にはこれにカード手数料などがとられるので、実質的に1ポイントが1.4円程度の価値になります。
ポイント利用して宿泊するときに、1ポイントが1.4円以上の価値になるようなホテルや部屋に泊まるのであればポイントの購入はありです。
SPGアメックスで支払った場合
SPGアメックス保有者であれば、ポイント購入するときにSPGアメックスを利用して支払うことができます。
しかし、SPGアメックスを利用しても貯まるポイントは、100円で3ポイント。
1,300円の支払いなら39ポイント。
1,039ポイントが1,375円
これでも1ポイントが1.32円なので、ポイントを使うのであればこれ以上の価値になるホテルを探す必要がありますが、使うときのレートの差を見ていると現実的ではありません。
円高になったら狙い目か
1,000ポイントの価格が12.5US$という状態が今後も維持されるのであれば、円高になったときには、得になります。
例えば、1US$=100円ならば、購入額が1,250円で、1ポイント=1.25円
1US$=90円ならば、購入額が1,125円で、1ポイント=1.1円
為替相場次第になりますが、円高状態になれば、1ポイントの価値が高まるため、ポイントを購入した方が得になるかもしれません。
キャンペーンはあるのか
SPGのスターポイント時代には、大型のキャンペーンが年に数回あり、25%から50%まで、利用実績やステータスによってポイントの購入割引がありました。
しかし、ポイントの統合が行われた後はSPGとアメックスのセールのようなものは行われていません。
以前のスターポイントでよく行われていた「30%割引セール」があれば、かなりポイント単価が下がるので、ポイントを積極的に購入する価値がありますが、現状は大型キャンペーンなどの告知は行われていません。
キャンペーンが行われたら買い時ラインは
SPGのときと同様に今後、キャンペーンが行われる可能性があります。
では、どの程度の割引率であれば得になるのでしょうか。
1ポイント当たりの単価をまとめる以下の表になります。
1US$=110円 | 1US$=120 円 | 1US$=100円 | |
10%割引 | 1.23円 | 1.35円 | 1.13円 |
20%割引 | 1.1円 | 1.2円 | 1.0円 |
30%割引 | 0.96円 | 1.05円 | 0.86円 |
35%割引 | 0.89円 | 0.97円 | 0.81円 |
50%割引 | 0.69円 | 0.75円 | 0.63円 |
表から見ても割引キャンペーンがあると大きく単価が変わってきます。
SPG&マリオットポイントの単価は「1ポイント=1円」になるので、この単価を下回ってくるようになると購入すべきになります。
表から見ると30%割引あたりが大きな境になりそうで、30%のセールがあれば、為替レートとの兼ね合いを見ても買ってもよいラインです。
マイル単価でみるとポイント購入はお得か
数少ないマイルの購入が可能
SPGのスターポイントの頃からSPGアメックスホルダーのメリットとして、マイルを購入できるという特典がありました。
統合されたSPG&マリオットポイントも40を超える航空会社のマイルに移行が可能で、祖中には日本のANAやJALも含まれています。
購入したポイントもマイルに移行することが可能なので、実質マイルの購入が可能ということになります。
では、いくらになるのかを次で計算します。
3ポイントが1マイルになるのが基本
SPG&マリオットポイントをマイルに移行するときには、「3,000ポイント=1,000マイル」になります。
40社の航空会社のうち、ほとんどの航空会社が3:1の換算ですが、アメリカのユナイテッド航空が行っている「マイレージプラス」だけは、3:1.1の換算となり、少しだけ得です。
そこで基本の3:1で、1US$=110円で計算すると1マイルの購入費用は
110円 × 12.5US$ = 1,375円
1,375円 ÷ 1,000 × 3 = 4.125円
実際にはクレジットカードを利用したときに手数料が発生することになるので、もう少し単価が上がると思います。
キャンペーンがあればこれよりも単価が下がるので、使い方によってはお得かもしれません。
マイルを購入するのはお得なのかANAの国内線と国際線ビジネスクラスで比較
マイルをSPG&マリオットのポイントで購入するのはお得なのでしょうか、多くの人が利用する国内線特典航空券とマイル単価が良いと言われている国際線ビジネスクラス特典航空券をレギュラーシーズンで比較します。
区間 クラス | 東京-新千歳 一般席 | 東京-シンガポール
ビジネスクラス |
必要マイル数 | 15,000マイル | 60,000マイル |
運賃(片道) | 14,960円(スーパーバリュー28)
|
126,710円(ビジネス バリュー プラス) |
運賃(往復) | 29,920円 | 253,860円 |
マイル単価 | 1.99円 | 4.23円 |
ANAだけでの比較ですが、国際線のビジネスクラスであれば、ポイントを購入したとしても購入単価と利用単価に大きな差がなくなります。
航空会社のマイル目的で購入するのであれば、利用単価と購入単価の差を考えて買うことが大切になりそうです。
また、上記の表は1US$=110円で、キャンペーンなどの割引もない状態で単価を算出しています。
キャンペーンがあり、ポイントの価格が割引になれば、その分だけお得になります。
さらにSPG&アメックスのポイントは60,000ポイント(20,000マイル分)以上を移行すると5,000マイルがボーナスとして加算されます。
このときのマイル単価は
12.5US$×60倍(60,000ポイント分)=750US$
1US$=100円なら 110×750=82,500円
82,500÷25,000=3.3マイル/円
となるので、割引などのキャンペーンがなくてもビジネスクラスの特典航空券を狙ってポイント購入をするのであれば得と言えます。
まとめ
- SPG&マリオットのポイントは2018年に統合され、1ポイントの価値が、ホテルの宿泊で利用する場合、およそ1円になった。
- ポイントの購入は可能だが、1ポイントの購入費用が1.3~1.4円程度になるため、ホテルの宿泊目的でポイントを購入するのは得策ではない。
- スターポイント時代のようなキャンペーンは現在行われていないが、キャンペーンがあれば30%割引程度のセールで買い時になる。
- 航空会社のマイルに交換するときには、ポイントを購入してマイルにした時の1マイル単価が3.3~4.2円程度になるので、マイルの使い方によっては、購入した方がお得になる。
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