2019年の消費税増税に伴って注目されるようになったキャッシュレス決済。店舗によっては2%以上の還元を受けることができるのは大きな制度です。
では、マイラーの視点で見るとどの決済方法が便利なのでしょうか。2019年秋現在の最新情報を交えて解説します。
キャッシュレス決済の基本知識
キャッシュレス決済とは何?
キャッシュレス決済とは、その名の通り「現金を使わない決済方法」の全てを指します。代表的なものにはクレジットカード決済やプリペイドカード式決済があります。
マイルを貯めている人にとってはクレジットカードを利用して決裁をすれば全てキャッシュレス決済となります。
スマホ決済とは何
スマホ決済は、スマートフォンを利用して料金を支払うやり方で、日本国内ではLINE PayやPay Payなどが有名です。QRコードを利用して支払ったり、バーコードを利用したりして決裁するのが定番の方法です。クレジットカードと連動させれば後払い方式にできますし、先にチャージをして使うこともできます。
最近は、スマホ決済の競争が激しいため、各社がボーナスポイントやスマホ決済限定の割引サービスを提供しており、利用者にとっては利便性が高まっています。
消費増税による影響
2019年10月に消費税が増税されたことを受けて、キャッシュレス決済が注目を集めるようになりました。キャッシュレス決済を利用するとポイント還元を受けることができるのですが、ここで大切になるのがポイント還元の方法です。
ポイントの還元方法には大きく4つの種類があり
- 即時充当・・・決済時に、すぐにポイント相当額を割引する方法で、コンビニエンスストアなどで実施中。
- ポイント付与・・・決済後にポイントを利用して還元する方法。
- 引き落とし相殺・・・口座から引き落としをする前に引き落とし金額からポイント還元分をまとめて差し引く方法。
- 口座充当・・・指定された口座にポイント分を付与する方法。
上記の4つの方法で、ポイントの還元が行われますが、マイラーとして狙い目になるのが「ポイント付与」のタイプです。この付与されるポイントが、マイルへの交換可能なものであれば、それだけ多くのマイルを貯めることができます。
キャッシュレス還元でマイルにできるカード
3%還元になる楽天カード
キャッシュレス決済のポイント還元の恩恵を大きく受けることができるカードが「楽天カード」です。
コマーシャルでおなじみのカードであり、SPUなどもあって大量に楽天スーパーポイントを稼ぎ出すことができるカードです。
楽天カードは、キャッシュレス決済によるポイント還元を楽天スーパーポイントで受けることができます。
通常の商品購入で1%、さらにキャッシュレス決済のポイントとして2%または5%が上乗せされてきます。
つまり、100円の利用で3~6ポイントが加算されることになり、これをANAマイルに移行すれば、ポイントの50%がANAマイルになることからマイル還元率は1.5%~3%とかなりよい数字になります。キャッシュレス決済による還元は1月あたり最大15,000ポイントまで獲得することができるので、7,500マイルまで獲得可能になります。
JAL・ANA両方可能なTOKYU POINT
もう1つキャッシュレス決済のポイント還元で貯まるポイントが「TOKYU POINT」です。
東急カードを利用すると貯めることができるポイントで、楽天カードと同じようにカード利用で1%、さらにキャッシュレスの還元率に応じて2%~5%のポイントが上乗せされます。2,000ポイントで1,000マイルに交換することができるので、実質マイル還元率は1.5%~3%になります。こちらは還元上限が大きく、1月あたり最大50,000ポイントまで得ることができます。
注意点は、カードによって交換できるマイルが変わり「ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOマスター」の場合にはANAマイルのみ、「TOKYU CARD ClubQ JMB」の場合にはJALマイルにのみ交換することができます。
マイラー視点で見るスマホ決済
魅力がなくなったLINE Pay
まず、初めに紹介をするのが「LINE Pay」です。人気のスマートフォンアプリで、コンビニエンスストアや銀行でチャージして、チャージした金額をプリペイド決済やコード決済で使うことができます。ポイントの還元率も0.5~2%と高還元率の方法だったので魅力的な決済方法でした。しかし、8月にLINEポイントの付与ルールが変わり、LINEボーナスとなったことで、ボーナスポイント分がマイルにすることができなくなりました。さらにLINEポイントからメトロポイントへの交換が今年12月末をもって廃止されることになり、LINE ポイントを貯めてもマイルにすることができなくなったことで、LINE Payに関しては魅力が全くなくなってしまいました。
現状は1番のPayPay
現在利用可能なスマホ決済の中で、最もお薦めできるものがPayPayです。PayPayは、ヤフー株式会社が中心となって展開しているスマホ決済です。
このカードの最大の魅力が、PayPay残高またはYahooカードを利用して、支払いをすると最大1.5%相当のポイントの還元を受けることができます。それ以外のクレジットカードを利用した場合にはポイントの還元を受けることができないので注意しましょう。
PayPayは2種類の支払い方法を選択することができ、クレジットカードや銀行からPayPayにチャージをして使う方法と、PayPayとクレジットカードを関連付けすることによって、利用した金額をクレジットカードで引き落としすることもできます。多様な支払い方法が用意されているのもPayPayのよいところです。
マイラー視点でPayPayのメリットを見ていくと、YahooカードからのチャージでTポイントが1%貯まります。Tポイントは、50%をANAマイルに交換することができるので、PayPayを利用するとANAマイルを貯めることができます。Yahooカードは、年会費無料で発行することができるクレジットカードなので、併用してもリスクがありません。リスクがあるとすれば、ヤフーの会社の方針として、どこまでTポイントとの提携を続けるかという点です。
おすすめ2位は「楽天ペイ」
スマホ決済のおすすめ第2位は「楽天ペイ」です。
こちらも大手ネットショッピングストアの楽天が運営をしている決済サービスです。ほかのスマホ決済サービスと同じでバーコードやQRコードを利用して決裁することができます。
楽天を使うということはANAマイルと関連があり、楽天ペイを利用することによって楽天スーパーポイントが貯まり、そのポイントをANAマイルに交換することができます。ポイントの還元率は、楽天ペイの決済方法によって異なり、楽天ペイに楽天カードを登録した場合には、1.5%のポイント還元、その他のカードを利用してしまった場合には0.5%となります。魅力は最高で1.5%のポイント還元を受けることができる点です。また、PayPayの場合にはYahooカード以外では、ポイント還元率が0%でしたが、楽天カードの場合には、それ以外のカードを利用しても0.5%のポイント還元を受けることができます。
PayPayと同じようにANAマイルに交換することができるのですが、2位とランクしたのは、楽天ペイの使えるお店の数がPayPayと比較すると少ない点です。
2019年秋現在の利用可能店舗数を比較しても、PayPayと楽天ペイではかなりの差があります。この差が、同じ還元率でも順位付けの差として表れています。
まとめ
- キャッシュレス決済でマイルをお得に貯めるのであれば、ポイントでの還元がある「楽天カード」または「TOKYU CARD」がお薦めです。
- 特に「TOKYU CARD」は還元を受けることができる上限が大きいので大量マイル獲得のチャンスがあります。
- 最近流行りのスマホ決済でもマイルを貯めることはできますが、カード決済と比べるとマイル還元率の面でよくありません。
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